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新築 既存と調和する家 エリア:
STORY
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周囲と融和する和モダンの外観
かつて当たり前に存在した日本家屋。
近年は珍しくなったが、敷地周辺では所々に散見し、落ち着いたまちの風景を構成している。
敷地内にも、木の柱梁を現した真壁(しんかべ)づくりの建物や立派な土蔵が残っており、それら既存の風景と調和しつつ、現代の暮らしにマッチした住まいをつくることが前提であったことは間違いない。
その意味で、この佇まいは、満点回答ではないだろうか。
屋根と外壁は現代的な素材を用いて耐久性を確保しつつ、屋根の形と杉板の軒裏で、見事に日本家屋のシルエットをつくり出し、周囲との調和はもちろん、敷地全体の品格を高めることにも成功している。
信州の現代の住まいを追究し続ける地域工務店なればこその「技」なのだ。 -
記憶を受け継ぐ和室の意匠
この住まいは、大きく二つのボリュームに分かれている。
南側の平屋部分が親世帯エリア。間に玄関をはさんで、北側1階が共通のLDKおよび水回り、北側2階が子世帯エリアである。
南側の親世帯エリアを構成するのは、7畳半の寝室と、6畳半の和室。
和室は客間、そして仏間として使われる。
床の間は現代的なデザインの洞床だが、絞り丸太の床柱と、地窓に取り付けた木彫の窓飾りは、旧家屋の床柱と欄間を再利用したもの。亡きお父様が大事にされた旧家屋の思い出がつまった意匠なのだ。
住まいづくりを通して、暮らしを受け継ぎ、記憶をも引き継ごうとする工務店の姿勢は、必ずや住まい手に伝わり、将来、何代にもわたって愛され続けることだろう。